先に断わっておくが、これは日大の事もアメフトの事もほとんどよく調べもせず記載してる。
 だが、大多数の日本国民がそうだろう。よく調べもせずなんとなくこれまでの事象での印象でこの事件を見ている。そんなものだ。だが、今後「そんなもの」で大学やその生徒の印象に繋がるので記載する。
 それでもこれは、あくまで何の権限も無い一個人の見解だ。だから、あの司会者ではないが「見ても見てなくてもいい」。

  まずこれはもう「事件」だろうと思う。そもそもは「不祥事」で済んだと思われるこの事件。何故ここまでに膨れ上がったのか。何故ここまで炎上してるのか。何故日本中がこの話題に食いつくのか。
 私はアメフトもよく知らないし、日大と何かの関わりがある訳でもない。もしあるとすれば、それは「日本」の名前が着いている、その国民の一人だと言う点のみだろう。その「日本」の名前が堂々と着いた大学で、これが日本かと勘違いまでしてしまいそうな最悪な展開が繰り返されている点が、国民が関心を持つ一つの理由だろう。不祥事が起きた時の日本の組織の対応はこんな感じなのか、と思われても仕方の無いような日大の対応、そして最低な会見。加害者選手の対応や会見は、その中では非常に真摯で判りやすく、それだけであったならちょっとした不祥事で済んだはずだ。問題は日大と言う組織の対応が稚拙で、会見は最低で、謝罪の姿勢も感じられない事だろう。個人の納得できる会見と、組織の稚拙な会見の対照的な所が日本国民が関心を持つに至った一つの理由だと思う。
 私もこの事件の事は、メディアやネットでしか知らないが、日大と言う組織の勘違いと間違いを上げてみる。まず一つは対応の遅さ。ネット社会の現代の事を考えれば、不祥事が起きた際の対応のスピーディーさは非常に大事だ。だが、先にネットで映像とコメントが拡散された。日大側がこれを問題だと思わなかった事がまず間違いの始まりだ。そしてそのうちすぐに忘れられるだろうとでも思ったのかのような対応。他にも大きな報道すべき事もあるのだが、この事をネットで晒される事を良く判っていたのは加害者選手が一番だったのかもしれない。被害者側が日大の対応に憤慨するとどうなるか、このネット社会ではどんな社会的制裁が来るのか、理解していたからこそ、加害者側は顔出し実名で会見を行ったのだろう。そして謝罪としてはネット社会だとしても、これほど効果的な物は無い。文章でも代理人でも無い、本人の生の声は何にも勝る。そこから人々がこれは本当の事なのか、本心で言っているのか、どこまで謝罪の念があるのかを感じ取った。対する日大は、それまで文書での回答ばかりで、誠実さが欠けていた印象をここで与えられてしまった。新聞、テレビ、ラジオだけの時代なら、或いはそれでも日大側の意見もある程度受け入れられたかもしれない。が、今はネットで映像が延々と残り続ける。様々な人がブログやツイッターなどで声を上げる。昔なら、抗議するならばその抗議運動をするか、電話をするかしかなかった。電話だと繋がれば簡単に講義は出来るが、繋がらなければそれで終わりだ。抗議運動はやるとなると色々と浪費するものが多すぎる為、中々行動に移せない。そしてそれが世論だった。だが今は違う。ネットで世論が簡単に出てくる。それを理解していなかったとしか思えない日大側の対応が、ここまで燃え上がった理由だろう。そして、燃え続ける、いや燃え広がっているもう一つの理由が、一つ切り込んだ先の、ピラミッド式の悪い見本とも考えられる、日大の組織だ。平たく言えば、上からの命令は絶対で、下を見ていない上の者で、下の者、それは学生も含む人たちを、ただの部品扱いしている体質だろう。現在では「パワハラ」も社会問題化されているというのに、企業にはこういった図式の所はまだまだある。残念だがそういった立ち位置に居る人は多くいる。上からの命令は絶対で、逆らうとクビ。或いは犯罪にはなりにくいギリギリの嫌がらせを受ける。逆らうには様々な物を捨てる覚悟が必要となる。
 加害者ではあるが、会見を行った選手はそれを実行した。組織に対し、捨て身で個人で対応した。それがまだ社会人でもなく、ついこの前までは未成年だった人間が、だ。それが様々な人の共感を呼び、彼のした事は許せないまでも、「もうかわいそうだ」とまで思われるようになった。対する組織である日大は、会社でならば直属の上司と言ってよいであろうコーチと監督が会見したが、会見の中身は要領を得ず、さらにはあの司会者の言動や対応で印象を最悪にした。そして会見の順番がまず違う。普通ならば逆だろうと思うような順番で会見を行っている。だから次に学長の会見が起きた。これで収まらなければ、いやおそらく収まらないだろうが、次こそはトップの会見が待っているはずだ。もしもそれすらも無ければ、「日大」と言う組織はそれまでだろう。この事件の事は後々まで様々な所で影響が出続けるだろう。ブラック企業大賞なんてものがあるが、ブラック大学大賞があれば一位は間違いない。ブラック企業と言われた企業がどうなったかを考えれば、ブラック大学が今後どうなるのか、色々な予想が出来る。

 今回の事件は、後述が最善かどうかは判らないが、これが明るみに出た際速やかに日大側が公式に会見を行い、被害者及び被害者関係者に謝罪し、何故このような事が起きたか事実関係を調査し改めて会見を行うと言った流れならば、これほどに大きく報じられなかっただろう。そしてその会見でトップと監督、そして必要ならコーチが出てきて、被害者の賠償の事なども先に言っていれば「日大」の印象も大きく違ったはずだし、選手も表に出る事はなかっただろう。おそらくはネットで名前や顔写真が流出する可能性は高いが、会見をする必要は少なくとも無かった。だがこれが出来ないのが悪い組織である。それが日大だと思われた。そして、今はもう「日大」イコール「最低な大学」とまで人の印象が来てしまっている。

 日大のブランドがどれくらいかはこれまで私は知らなかった。仮に自分が何かの企業の面接官を担当したとしても、大学の名前だけで人を選ぶ事はしないが、第一印象というのは大事である。その第一印象になりえる大学の名前がここまで悪い印象になると、大なり小なり個人感情は出てしまう。面接官をしたならば、私ならまずはその人物の能力や性格を見るが、「日大」と聞いた時点でその感情が多少出てしまうのは否めない。潜入感を出来るだけ払しょくしたいが、面接官も人間である以上、こんな大学に何故進学したのか、とまで考えるかもしれない。そんな損得勘定をする企業は、学生側から断れば良いと言う人も多々いるようだが、実際そうである企業もまた多くあるのも残念ながら事実だろう。

 ――日大のブランドが――落ちません――。この言葉が虚しく空を切る。

 現在は大学の名前の印象は最悪だ。だが加害者選手の対応を見れば、そこに在学している学生が良くないとも言う訳では決して無い事も分かるだろう。ミスをした後の対応力は企業としては重要視するはずだ。そして彼の対応力は素晴らしいと思わせる物があった。それが真実か嘘なのかは別として。日大組織と違い説得力が違った。これは企業としては欲しいと思わせる物だろう。
 決して、その組織の二の舞は踏まないでほしい。出来る事ならば大学全体で組織を変えていって欲しい。何の関わり合いも無い外からでは無理なのだ。中で声を上げて欲しい。中の声が外に聞こえるようにしてくれれば、世論を動かし、大学やその印象を変える事も出来るだろう。